EVE〜new generation〜



ネタバレ無しで書く、「未來の」じゃないほうのイヴの話。

「未來の」というか、「未来への」かな。

続編が出るかどうかは分からないけども。



EVEというゲームの歴史、

第1弾が多くのユーザーの心をつかみ、

そしてそれ以降の作品が多くのユーザーを離していった、

そんな歴史については06-09-05-火の日記参照ということで。



そんな経緯で、もう出ないと言われた「EVE」の

最新作が発売されることになりました。

製作サイドのプレッシャーは、相当なものだったと思います。

たとえば、糸井重里が「MOTHERは3で終わり」と言っていましたが、

もし「4」を糸井重里以外の人が作ることになったとしたら、

そのプレッシャーは相当なものであることでしょう。

それと同じぐらいのことです。

もっとも、MOTHERは3作とも評判が良かったのに対し

EVEは評価が高かったのは第1弾だけ、という違いはありますが。



そんなEVE〜new generation〜、クリア後の個人的な評価。





まあ、よかったのではないでしょうか。





EVEシリーズの中では、

初代に続く出来だったのではないかと思います。

「大絶賛!大絶賛!」って程ではないにせよ、

「全然ダメだったね」ってこともなく、

及第点はクリアできていると思います。



・・・これはネタバレにあたることになるかなあ。

いや、ストーリーに関することではなくて

音楽の話なんですけどね。

そんなに核心部分のことではないので、これだけ書かせてください。

ていうか書きたいんですよ。嬉しかったんで。



日付け表示時の音楽が

EVE burst errorと同じなのが素晴らしい。


この時点でかなり高ポイント。

・・・ロストワンとZEROの音楽も同じだったんだっけかなあ・・・。

もはや覚えておりませんが。

burst errorの音楽を覚えているのは

何十回とクリアしたからだろうな。

ロストワンとZEROは1回しかクリアしてないからな。

とにかく今回は、まずこれでかなりの高ポイント。



で、アドベンチャーゲーム

一番大事な部分「ストーリー」について。

今回のストーリーは、過去に「Ever17」などを手がけた

打越鋼太郎」という方が手がけています。



Ever17」は、かなり深いゲームでした。

なにせ、舞台が深海なんでね。

・・・いや、そういうことじゃなくて、シナリオが非常に深いものでした。



最初は「一番上の人、名前長ぇなおい」とか

「八神ココのキャラがしんどい」とか

思いながらやっていたのですが

だんだんと引きこまれていきました。

よく出来たゲームだったと思います。

クリア後にネット上でいろんな人の感想を見たら

のきなみ好評でした。

(未経験の人は感想見たさに

検索しない方がいいと思いますけど。

ネタバレまみれなので)



Ever17は今、「SuperLite2000」シリーズで再発売されています。

つまり2000円だということです。

2000円の価値は充分にあるゲームだと思いますので

機会があればやってみてはどうでしょう。



パッと見、恋愛ゲームっぽくて

ジャンルのとこにも「恋愛アドベンチャー」と書いてありますが

実はあんまり恋愛の要素に重点は置かれていません。

結構純粋なアドベンチャーです。

なので、そっち方面の「あま〜い!」みたいなのを

期待している人は、避けた方がいいと思います。

ていうか「Memories Off」の方を買えばいいと思います。

並ぶの好きな人は「吉野家」の方を買えばいいと思います。



ちなみに、同じシリーズで「Never7」てのもあるので

間違えないよう要注意。

Never7」は「Never7」でなかなか面白かったですが。

Ever17は「SuperLite2000」(PS2)でやったけど

Never17はドリキャスでやったんだよなあ。

もう5年以上前のことですわ。

あーあー、時の経つのは早いねえ。



2001年7月5日に、こんなコンテンツを作ってます。

私のことをよく知る人は不思議がったかも知れません。

おかしい、あの賢くないことで知られる色須魅亜さんが

シュレディンガーの猫」なんて難しい言葉を

知っているわけがない、と。

実はこの言葉を知ったのは「Never7」からなのですね。

ここで書いてる「なんだか難しい専門用語が 

たくさん出てきたんですけど、

サッパリ覚えてない」ってのが、私の本質。

結局、把握しているわけではないのね。



で、話戻って「Ever17」、

「ええー、つまり、それはなんやねん、どういうことやねん」

みたいなことが色々と起こって

頭の中でよく分からないことになるのだけど

最終的には納得できる結果になる、みたいなゲームでした。



あと、「Ever17」は「2つのシナリオがある」ゲーム。

片方のシナリオにしか出てこない人がいたり、

両方に出てくる人がいたり。

片方にしか出てこない人は、なぜ、そうなのだろうか?

それは偶然なのか、必然なのか・・・。

そんなことを考えたりした。

そしてその2つの話は、後で1つにつながる・・・。



そんな「Ever17」と、

この「EVE〜new generation〜」のシナリオを書いている人が同じ。

そう考えると、「ああ、そうだな、同じ人って感じがするな」と

思わせる、そういうシナリオでした。

「記憶の無い人が出てくる」ってあたりも同じか。





「蜂」という言葉が何度となく出てきて、

プレイヤーには必然的に「蜂」という言葉がすりこまれる。

その状態でゲームを進めていくと、

ゲーム内で起きたことに対して、

勝手に1つの仮定を立ててしまうことになる。

それは製作サイドの狙いなんだろう。

その狙いに見事にハメられた私。

・・・いや、冷静に考えれば、そら、ね。



主人公の小次郎の態度に横柄さを感じた部分があったけど

これはミカエルが紳士的すぎるからかな。



オープニングムービーは、若干踏み込みすぎではないかと。

いや、まあ、アレとアレがアレって時点で、

ソレは想像できることなのだけれど。



あと、この手のゲームってのは

どうしても話の予想ってのをしがち。

前半のある件に関しては予想通りだったのだけど

後半のある件に関しては予想外でなかなか楽しめた。



ただ、これは、私の頭の悪い部分なんですが、

ストーリーに難解な部分がありましてね。

頭の中で整理できないというか、そういう部分があります。

「このストーリーに一切の矛盾は無いのか」と

聞かれたときに、「無いです」って言い切れない部分が。

「あります」とも言えない。

「ここがおかしいと思います」って部分も分からない。

そんな部分がありました。

頭のいい人(原作者含め)は、

もっと楽しめる部分なのかもしれないけど

私は「あれ、よー分からん、どういうこと?」って

なってたりしました。





でもトータルで見ると、なかなかいいゲームだったと思います。





さて、EVE〜new generation〜が

こうして出てきたわけですが、

今後のシリーズ展開というのはあるのだろうか。

今回のこの作品のセールスは、約2万本。

コケてもないが大ヒットでもない微妙な数字。

10万本とか行ってれば、

すぐ続編、ってことにもなりそうなのだけれど。

出るなら期待はしたい。

「もういいだろ」とは別に思わない。









・・・・・・ところでこのゲーム、

「真の被害者」は、誰だったんでしょうね?